前回は[目の使い方]からストレスをコントロールする方法を提案しました。
そのコラムのあとで、いくつか質問を頂きましたが、
やはり「ストレス」については実感されている方が多いようですね。
でも何となく良くないということは理解されているのですが、
意外とその影響が全身に及んでいることは知られていないようです。
なので、今回は[ストレス]についてもう少し考えていきます。
1.「イベントや旅行」では本当の意味でストレス発散できない
皆さんは、日頃の生活で溜め込んだストレスを
”楽しい”イベント→(お酒や甘いもの、買い物などなど)や旅行などで発散されているかもしれません。
これはとても便利なストレス発散法ですよね。
ストレスは、無意識のうちに脳の中をそのことでいっぱいにして
脳みそをグルグル回転させ続けてしまいます。
”楽しい”ことでその目先を変え、ストレスによる回転を一時的に止めようというわけです。
でも、多くのストレスは本当の意味ではあなたの頭からはなくなっていないはずです。
つまり本当の意味で頭の中から発散できてはいないのです。
この方法論が行き過ぎてしまうと、ストレス発散のためには
・”イベント”の回数がどんどん増えたり、
・より刺激的だったり、快楽のある”イベント”を求める
というようにエスカレートしていってしまう傾向があります。
これではストレスという刺激を
もっと強い刺激で一時的に隠しているだけということになりかねません。
あなたの頭の中からストレスを発散しないことには、
頭の緊張も本当の意味では緩みづらいと言えます。
だから、私は前回提案したような方法も含めて
いかに自分でストレスをコントロールして発散していくか、、
ということを身につけていくことがやっぱり大事だと思います。
2.ストレスが溜まると肝臓もずっと働きつづけてしまう
皆さんは肝臓と言えば…
お酒を飲んだ時にアルコールを分解してくれるところ!!
というイメージが強いかもしれません。
でも実は、肝臓を一番過剰に働かせるのは「ストレス」です。
ストレスが溜まると、頭がグルグルと回転し続けて
「血液は頭を中心にめぐる」、いわゆる緊張状態になります。
私たちは緊張状態=戦闘モードになるとアドレナリンが出て
いつでもエネルギーが取り出しやすい「糖質」が血液中に多く出てきます。
その中でも特に、
頭(脳)は人間になってから飛躍的に大きく発達した組織で、糖質が大好きです。
そして、ここで問題にしている”肝臓”は血液の中の「糖質」の積み降ろしをしているところです。
だから、ストレスは頭と一緒に肝臓を働かせ続けることになります。
「糖質」をたくさん積んだ血液はドロドロになりやすく、
燃焼効率も悪くなって老廃物がたくさん出てくるので、汚れやすくなります。
すると、こんどは血液をきれいにする腎臓も働かされ続けることに…
という様に、ストレスの影響は全身を巻き込んでいきます。
慢性化したストレスが内科的な、体質的な問題へと進んでいってしまう方がいるのは、
こんな理由によります。
ストレスを実感している方が主訴として感じているのは、
痛みや辛さを伴う→肩こり・首こり・頭痛
生活レベルの質の低下→睡眠が浅い・疲れが取れない・だるい・むくむ
こんな”症状”が多いと思いますが、
ストレスが全身に及ぼす影響を少し理解しておくだけでも、自分のことで腑に落ちることがあると思います。
そして、
何よりも少しずつでもストレスを自分で発散していくきっかけにするには
ネガティブに捉えず、まずはストレスを身近な理解の及ぶ問題にすることが大事です。
長くなりましたので、次回になりますが、
せっかくですので、ストレスが姿勢や身体の使い方にまで影響していることも考えてみたいと思います。