引き続いて代謝と身体の関連を考えていきます。
前回のコラム『体質はエネルギー代謝で変わる!!』では糖体質を例に取り上げました。
糖体質は”糖質が食味がとても良いこと”と”緊張性の生活が続くと代謝のエネルギー源”として身体が欲しやすくなるという2点から中毒化しやすくなります。
今回は同じように『内臓脂肪』について考えてみます。
身体に脂肪がつく=太るという構図はメタボリック症候群が注目されたことでより意識されるようになりましたね。
特に内臓につく脂肪は健康を疑う大きなサインとなります。
どうして、内臓に脂肪がつく方がより健康のリスクとなるのでしょうか?
それは今まで見てきた代謝様式が教えてくれます。
脂肪は身体が消費できなかったエネルギー物質を貯蔵するために適しています。
そう考えると…
脂肪がつくのに2つの状態があることに気がつきます。
- 取り入れたエネルギーが多すぎて燃焼できずに余る
- 細胞の代謝活性が低下して、エネルギー源が燃焼できずに余る
よくダイエットする人が取る行動として
【食べる量を減らす】ということがあげられます。
これは1.に対する対応策です。
もうひとつ、【運動する】ということもよく行なわれます。
これは2.に対する対応策です。
内臓は無意識に常に働いてくれています。
- 食べ物の消化…もともとの生命体の情報を解体する
- 栄養の吸収…解体した栄養物を身体に取り込む
- 血液をつくる…身体に取り込んで、運搬するための血液を作る
- 全身の循環を作る…血液を含めた体液を巡らすポンプ作用となる
- 老廃物の排出…不要になった老廃物を環境に捨てる
内臓の働きは自律神経の副交感神経が優位に働く時に活発化します。
一言で言ってしまえば【副交感神経=リラックス】!!
つまり、リラックスできていないと
- 内臓の代謝は低下して、エネルギー源が燃焼できずに余る。
内臓の機能が低下すると必然的に身体は緊張へとシフトし…
さらに内臓の代謝が低下していく…
スパイラル的に内臓の代謝が落ちて、エネルギー源が脂肪として蓄積します。
これが『内臓脂肪』です。
内臓に脂肪がついているとは、
【内臓が活動ができなくなっている】
というサインになります。
内臓の活動は”生きる質(QOL)”に直結します。
さて、代謝様式に戻ってみましょう。
ミトコンドリアが働きやすい環境=リラックス+酸素
- リラックス→副交感神経・内臓を活発にする
- 酸素→内臓(呼吸)の伸縮性のある活動で取り入れられる
ミトコンドリアが働きやすい環境と内臓の活力には相関性があります。
内臓脂肪が高い…
ぽっこりお腹が気になる…
下痢便秘がよく起こる…
ポリープなどができやすい…
などはどうしても緊張が抜けない体質・糖体質が考えられます。
前回の糖体質も含めて、同じ傾向が見えてきます。
やはりミトコンドリアが舞台となるような代謝を見直すことが大事だと教えてくれています。
実は、多くの人に観られるこんな傾向は、人によってポイントが異なります。
それが、同じ方法が全員に効果的とは限らないという複雑性に繋がります。
この辺のことはまた触れていきたいと思います。