さて、ここ2回のコラムでは『ヒップアップの秘訣』を考えてきました。
いろいろ考えてきましたので、
今回は実際に「ヒップアップ」に効く感覚操作をしてみましょう。
前回まで、何度も触れてきたヒップアップに欠かせない感覚として
- 「足を股関節から使わない」
- 「骨盤から腰でしっかり”前に”反る」
ということを挙げてきました。
実際にこの感覚をとっていきましょう!
感覚が取りやすいので、膝立ちで少し強調して行ないます。
「足を股関節から使わない」
皆さんが股関節で足を曲げるところ、足の付け根のところが「鼠径部(そけいぶ)」です。
「足を股関節から使っている」人ほど鼠径部が窪んでしまっているはずです。
特に、太腿の内側よりが窪みやすいので、内側を意識します。
股関節を感じるために、
この鼠径部の窪みをなくすようにお尻を前に出しながら
太腿と鼠径部と下腹部が平らになるように身体を操作します。
結構お尻が前にあるように感じませんか?
これくらい股関節は前で使われていてよいのです。
続いて
「骨盤から腰でしっかり”前に”反る」
今度は骨盤に意識を集めて操作してみましょう。
お尻の少し上に骨盤の目印になるところがあるので、
最初に確認してくださいね。
腸骨と仙骨の繫ぎ目の上にあって骨がポコンと飛び出している場所が「上後腸骨棘」です。
名前は覚えなくていいですよ(笑)
このポコンと飛び出した骨の内側にあるのが骨盤の真ん中にある「仙骨」です。
この仙骨部に手を当てて意識をしながら、
さっき出てきた平にした「鼠径部」にグーッと押し付けるように操作します。
「鼠径部」と「仙骨」が密着して圧縮されたような感覚がありますか?
骨盤というのはこれくらい窮屈に使っていいのです。
そのときに仙骨周りの筋肉に触れてみてください。
硬くなって働いているのがわかると思います。
これくらい、”窮屈に”使えるとお尻の上の筋肉が
使われるようになるのがわかりますね!!
そのままおへそを少し前に出して、骨盤から腰全体で無理なく反ってみます。
少し局所的に絞ってきた感覚を緩めてみてください。
股関節と骨盤を操作する前は多くの人が膝よりお尻が後ろにあったと思いますが、
きっと今は、お尻が膝の真上あたりにあると思います。
股関節と骨盤が膝の真上に乗っている証拠です。
ここまで、何となく感覚が掴めましたか?
ついでに、ここからすこし体操に移行しましょう!!
①その体勢を維持したまま、手で外側から骨盤を軽く押さえて意識を集めます。
②その骨盤でゆっくり左右に骨盤をゆらします(側屈させます)
Point1腰などの背骨で側屈しないように、あくまで骨盤部で行なう
Point2頭はそのまま真ん中に置いておくように意識する
Point3骨盤を動かしても膝は両方とも浮かさないようにする
結構、骨盤部に”効いてる”感があるかもしれません。
股関節と骨盤にしっかり感覚を取り戻せると、ヒップアップが当たり前に出来てきます。
大腰筋・腸骨筋などの体幹筋も自然と使いやすくなります。
そして……
そのころには立ち方や座り方、さらに、お腹の調子まで変わってくると思います。
今回の感覚の取り方はあくまで、膝立ちで限定したものですが、
とても効果がありますので、少し家で楽しみながらやってみてください。