今回のテーマは『リンパ液の流れ』についてです。
特に女性は「むくみ」とか「冷え性」「老廃物が溜まりやすい」というキーワードで
なじみがある方もいらっしゃると思います。
そう、リンパ液の流れで老廃物の抜け方も疲労感も全く変わります!!
リンパ液の流れは滞りやすいということで、
リンパマッサージなどで流しだす療法があったりもしますね。
でも、本当は自分の力で流れるはず!!
じゃないとおかしいですよね。
どうしてリンパ液は流れづらくなるのでしょうか?
実は、リンパ液が流れるリンパ管は、心臓に血液を返す道「静脈」と似ています。
その大きな特徴は
自力で汲み上げることができないので、弁がついている
ということ。
つまり、リンパが流れるためには”他の組織”のチカラが必要になります。
じゃあ、そもそもリンパ液というのはどんなものなのでしょうか?
血液は心臓から動脈を通って送られてきて、
毛細血管からしみ出してきて細胞に届けられます。
そして今度は、静脈に回収されて心臓へと戻るのですが…
ごく簡単に言えば、静脈に回収されずに
もうひとつの別ルートで心臓に戻される体液のことをリンパ液といいます。
身体から心臓に戻るための静脈と並ぶルートなのです。
だから、結局リンパ液が流れづらい身体は、血液の返りも当然悪くなります。
じゃあ、どうしたらリンパの流れをしっかり作り出せるの?
ここで注目したいのが、『リンパ節』の位置。
リンパ節というのは、リンパの流れが集まる要所要所に存在して、
ウィルスや異物をまとめてフィルター除去してくれます。
つまりこのリンパ節が集まる場所の流れが良くできれば、
飛躍的にリンパの流れはよくなります。
上の図で特にリンパ節がボコボコしているのがわかる場所は
1.足の付け根に集中する『鼠径リンパ』
2.脇の下に集中する『腋下リンパ』
3.お腹から胸に集中する『体幹のリンパ』
ですよね。
流れを良くするためには、その場所がしっかり動いて[伸⇄縮]すること。
伸⇄縮することでその動きがポンプになってリンパ液を流してくれるというわけです。
上でピックアップしたリンパ節のポイントに当てはめていくと
1.の鼠径リンパのポンプになるのが『股関節の動きの質』
2.の腋下リンパのポンプになるのが『肩や肩甲骨の動きの質』
3.の体幹のリンパのポンプになるのが『内臓の活動と背骨の動きの質』
ということが見えてきます。
リンパの流れが気になる方のほとんどは、上記のポイントが縮んでしまっています。
まずは、
1.皮膚をさすって緩めてあげる
2.さすった場所を意識して無理のない範囲でストレッチしながら深呼吸をする
特に体幹をストレッチする場合は、
枕のようなものを腰に入れて仰向けになった状態で
踵を下に突き出してあげると効果的です。
その状態で、ゆったり鼻呼吸をしてみてください。
関節の動きの中でも特に”質”にフォーカスするのは、
日常生活の中でもリンパの流れを確保するためにとても重要だからです。
例えば同じ距離を散歩で歩いたとしても、
股関節自体の関節の使われ方の質によっては
リンパの流れは2倍、3倍効率が良くも悪くもなるはずです!!
☆質のよい関節は骨と骨が重力に沿って、しっかり圧着されている
質の悪い関節には、安定感がないために、
靭帯や筋肉が無理矢理使われて、可動域が狭くなりポンプとしての働きが低下します。
内臓の活動や背骨の動き(体幹の使われ方)も
こんな重力に沿った安定した関節活動に連動して自然と活性化します。
『身体の使い方を見直してみたら、扁桃腺が大きくて悩んでいたのに、
扁桃腺がなくなってしまったかのように小さくなった!!』
という身体の変化も報告頂いています。
それは、扁桃腺というのはリンパ組織の一大集積地だからです。
不思議ですが、リンパは流れるように身体はデザインされているんですね!