前回のコラム『血管も若返る!!』では血管が劣化しやすい要因を大枠で考えました。
ポイントとして挙げたことは以下の3点でした。
- 血液が循環することが血管を作るエネルギーになること【血液循環】
- 血液自体の質が血管の質になること【血液の質・瘀血】
- 身体の緊張やリラックスをコントロールする自律神経が血管の伸縮力になること【自律神経】
これらの要素は身体が元気に力を発動するのに欠かせないものです。
せっかくなので、もっと入り込んでいきたいと思います。
血液循環を作る要素として呼吸や足首の動きというのは今までにも取り上げてきました。
呼吸は肺が伸⇄縮することでポンプになります。
正常な状態だと呼吸の伸⇄縮は、頭蓋骨や骨盤の伸⇄縮を誘導します。
こうなると身体は全身が伸⇄縮して全身ポンプになります。
足首は、重力が掛かって足に滞りやすい血液を汲み上げるポンプになります。
下肢の静脈には”弁”が付いているので、足首が動くたびに、確実に血液が汲み上げられます。
特に動いている場合には、足首の使い方次第で、血液の循環は飛躍的に変わります。
足首が『第2の心臓』と言われる所以ですね。
ところで血管は閉鎖空間です。
閉鎖空間の血管の中の流れを考える場合にとても大事なこと。
それは【血液を送り出す】ことではなくて、【血液を引き上げる】こと!!
まさに足首がそうです。
そこにある『血液』を心臓に引き上げた分、スペースができます。
そこに新しい血液を送り込む余地ができます。
いわゆる心臓が”肥大”するという現象があります。
いろいろな病気の引き金になります。
心臓は
- 全身から帰ってきた血液を肺に向かって【血液を送り出す】
- 肺から帰ってきた血液を全身に向かって【血液を送り出す】
という【送り出す】ための象徴的なポンプのイメージがありますよね。
心臓が肥大するのは【血液を送り出し】たいのに、送り出せない状態です。
つまりもともとある【血液を引き上げ】ないと【血液を送り出す】スペースがないのです。
整体では血液の循環を【首】で見ることをよくします。
【首】が付く場所と言えば…足首・手首・そして首の5カ所。
足首は上で書いた通りです。
手首も手・腕の血液を心臓へ【引き上げる】循環の象徴としてみることができます。
首は頭を乗せる大事な場所です。
そして首は呼吸の状態を反映する上部胸椎の上に乗っている場所です。
さらに首の筋肉は自律神経の支配を直接受けているものもあるくらい、自律神経の状態がよく出てきます。
このことから血液循環を良くするポイントとして
【首】の可動性を高めることの大事さが見えてきます。
循環が悪い人の【首】は『太くて・硬く』なるのです。
逆に言えば…
【首】の動きを良くすることで血液を【引き上げる】力が引き出せる!!
最後に今回は【首】の可動性を高める方法をお伝えします。
【足首】
①内くるぶしと外くるぶしをくっつけるように手で挟み込みます。
②その状態を維持したまま、足首を大きく回します(内側・外側ともに回す)
【手首】
①外踝(親指側の手首骨)と内踝(小指側の手首の骨)をくっつけるように手で挟みます。
②その状態を維持したまま、手首を回すか、前後に大きく振ります。
今回お伝えしたかったこと
- 血液循環を良くするのに【血液を引き上げる】ことに着目すること
- 【血液を引き上げる】状態が【首】によく反映されていること
循環の良い人の【首】は引き締まってキュッとしています。
足首や手首が太く感じたり、野暮ったく感じる時は、循環が悪くなっています。
むくみやすい人などは特に【首】のエクササイズを試してみてください!!