今回も前回に引き続き「自律神経系」について考えていきます。
前回は、”頭脳労働”が自律神経系を乱しやすいことを考えましたが、
その他にも様々な要因が指摘されています。
特に最近取り上げられているのは、電磁波や食品添加物、環境汚染などの環境要素です。
食品添加物や化学調味料は身体に良くないと聞いたことがあるかもしれませんね。
これらは消化器系に直接働きかけ、腸内環境を壊したり、
内臓の働きを低下させたりすることが知られています。
これによって、内臓の働きを担っている副交感神経がうまく機能しなくなって、
知らないうちに自律神経系が乱されてしまう危険があります。
環境要素の多くは、
生活の便利さと一体化してしまっている問題も多いので
根本的な改善が難しい面もありますよね。
まずはしっかりと認識して対応すること
そして簡単には乱されづらい自立神経系の強さを養っていくこと
が何より大事だと思います。
ところで、
前回のコラムでパソコンやスマホで例えたように、[交感神経]の働きは
ソフトやアプリが知らぬ間に稼働し続けていて
動作が重くなったり、電池の消費が早くなってしまうことに似ています。
だから、
使っていないソフトやアプリをひとつずつ[終了]させていけば
[交感神経]の興奮は下げることができますよね。
→要らないものを捨てる
→仕事やストレスを持ち帰らないでメリハリをつける
→寝る前に頭を使うゲームやテレビを見ない
こんなことは[交感神経]の興奮を抑えることに繋がります。
一方、[副交感神経]の働きをパソコンやスマホで例えてみると、、、
①電池を充電する…エネルギーを蓄える
②必要なソフトをバージョンアップする…身体の最適化をする
③壊れてしまったり、消耗したパーツを修理する…リモデリング
最近のパソコンやスマホは充電やバージョンアップまでは家にいてもできますが③のリモデリングはさすがにできません。
私達の身体が機械と違う「自ら日々修復して常に最適化していく」
この点を担ってくれているのが、副交感神経の働きです。
電池切れや故障していては、そもそもソフトもアプリも使い様がないのですから、
やはり副交感神経がしっかり働いてくれないと困ります、、、
というか不調や老化、そして病気になってしまいます。
じゃあ、[副交感神経]の働きはどうしたら高められるのか?
漠然としていますが、このポイントこそ「自然法則に沿う」です!
→呼吸を吐く方を2〜3倍の時間をかけてゆっくり吐くようにする
→腹八分目にして、季節のものをしっかりいただく
→水分や冷たいものをがぶ飲みしないで、なるべく水分を再利用する
→寝る前の出来れば3時間前くらいまでに食事を終える
少しずつでも自分の身体に自然のサイクルを身体に組み込んでいけると
副交感神経の働きやすい身体になります。
特に身体の機能面から見た場合は、
→重力のもとで重心を安定させる
→内臓の働きを活性化させる
→頭の硬さを取って呼吸の活力を高める
これらは自律神経系の安定にとても重要で効果的です。
日本人の25%にのぼる人が睡眠障害に悩んでいるというのは、
①身体の電池(エネルギー)を充電できない
②身体のソフト(システム)を最適化できない
③壊れてしまったり、消耗した身体を修復できない
自律神経系の乱れが出やすい環境と生き方を反映しています。
自立神経系が整ってくると、これらが自然とできるようになるので
当然かなり身体の活力が変わってきます!!
少しずつでも目を背けずに見直していきたいですね。