今回のテーマは『腰痛の特徴』です。
皆さんは腰が痛いと全て”腰痛”といって一緒にしてしまいがちなのではないでしょうか?
実は、腰痛にもそれぞれ特徴があります。
腰は”月”に”要”と書く、まさに身体の要になる場所で、
本来は、すべての身体の動きが腰を中心に全身に伝わっていくのです。
「腰が痛い」という場合も人によってその場所が違うというのは、
つまり、腰の使い方=身体のエネルギーの使い方が大きく違うということです。
今回は、腰痛が起こる場所を上・中・下の3つに絞ってその特徴を整理してみます。
[腰の上の方が痛い腰痛]
→動けないということはないが、いつも痛かったり気になるという人が多い
腰の一番上にある腰椎1番という骨は身体の「上下のエネルギー」の流れを司っています。
これはつまり頭(上)に向けてどれだけのエネルギーを発散するのかということをコントロールしています。
なるほど、腰の上の方が痛いという人に多いのは、
・頭脳労働や妄想など頭を酷使している人
・ずっと立ちっぱなしの仕事をしている人・腕の上げ下ろしが多い人
などのタイプです。
こんなエネルギーが上に向かう人は、当然のことながら自律神経が緊張するの内臓の働きが悪くなっている人も多く見受けられます。
こんな人に大事なのは、
①頭を緩めること ②足首を緩めること ③内臓を緩めること
自律神経をリラックスさせて、エネルギーを下に戻すことが大事ということです。
[腰の下の方が痛い腰痛]
→特に動き出しが痛くて気になるが動いてしまうと意外と動ける人が多い
腰の一番下にある腰椎5番という骨は身体の[前後のエネルギー]の流れを司っています。
前後の動きというのは、運動やスポーツなどの筋肉の運動や激しい感情によって発散する傾向が強い動きです。
私も腰椎の滑り症を持っていますが、スポーツしていて問題を起こしやすい場所です。
腰の下の方が痛いという人は、
・前後屈の動きで痛みを感じる
・仰向けになった時に、足を伸ばしづらい(膝を曲げていると楽)
・座骨神経痛を持っている
など多くの腰痛持ちが感じるタイプの腰痛です。
腰椎5番というのは背骨の一番したに位置していて身体の反りを作る大本になる場所です。
そして呼吸器にとても影響があります。
こんな人に大事なのは、
①呼吸器に関連している場所を活性化すること ②足首を整えること ③骨盤を整えること
前のめりになりやすい身体を重力の上にまっすぐに戻し、腰の反りを正常化することが大事です。
→いわゆる”ぎっくり腰”のような、激痛で動けなくなるような腰痛になる場合が多い
腰の真ん中にある腰椎3番という骨は身体の[捻り(ねじり)のエネルギー]の流れを司っています。
捻りの動きというのは、私達の動きの中心となる動きです。
歩く・走るといった基本動作にも必ず”捻る”という動作は含まれます。
しかも勝ち負けや競争など「負けん気」には必ず”捻る”という身体の動きが伴うことが指摘されています。
腰の真ん中が痛いという人は、
・ぎっくり腰などの劇的な痛みで動けなくなる
・その他の場所も無理がたたって、腰全体が悪くなっている
・腎臓や泌尿器の異常や血圧の異常が出やすい
など身体の本質的な問題や弱さを示す腰痛です。
こんな人に大事なのは、
①腎臓・泌尿器の活性化 ②身体の捻れを緩める ③身体の冷えを改善する
血液の汚れや血液循環をしっかり見直し、身体の捻れを改善していくことが大事です。
簡単に整理してきましたが、一口に「腰痛」といってもさまざま!
もし腰痛をお持ちの方は、今回のコラムと照らし合わせてみてください。
あなたの”腰痛”にはあなたの特徴があります。
しっかり特徴を踏まえて向き合っていくと慢性化した腰痛でも変わることはよくあります。