今回のテーマは『無意識の領域が身体を決める』です。
私たちは意識している領域で身体を考えようとしがちですが、
実は、私たちの身体は無意識の領域の”生きる”ための働きが支配しています。
例えば、、、
最近は、突然寒いくらいの気温になったりして環境が目まぐるしく変化していますよね。
だるい、眠くて起きられない、むくみがひどい、、、などなど
例年より少し早い気もしますが、
寒くなってくる”秋”の季節は呼吸器と泌尿器系にはとても負担になります。
呼吸器は肺に直接空気が入ってくるので、温度変化に殊更敏感です。
そして腎臓を中心とした泌尿器も冷えると
血管が収縮したり、血液循環が低下して働きが低下します。
なので、温めてあげるというのがとても効果的です。
温めてあげるという行為にも
意識的に温めるのか、無意識の領域に働きかけるように温めるのか
で温まり方が変わってきます。
特に今の時期であれば、
バスタオルくらいの大きいタオルを熱めのお湯で絞って
背中に乗せて温めてあげると効果的です。
バスタオルが冷たくなってきたらもう一度熱めのお湯で絞って乗せる、、、
これを3〜5回くらい繰り返します。
ついでに後頭部も小さめのタオルで同じように温められるといいですね。
こんな温め方は昔から言われていますが、
熱い→寒い→熱い、、、と繰り返すことで、
自律神経に働きかけることで身体の本来持っている体温調節機能を
活性化させて内側から温めることができます。
ただ単純に熱いお風呂に長く浸かるというのは、
入っているうちはとても身体が温まるのですが、
人によっては、お風呂から出た後に、体温調節機能のサーモスタットが働いて、
余計身体を冷やすことにもなりかねません。
無意識の領域が身体の質や元気を作る!!
これを頭に入れて身体と向き合ってあげると
身体の見え方が少し変わってきます。
歩く・立つなどの身体の使い方もまったく同じで、
無意識の領域にフォーカスしていくと変化がしやすくなります。
多くの人が姿勢や使い方を変えていこうとするときに
頭で考えて、筋肉をこう使う、ここをこう動かす
という【指令=アウトプット】に過剰に意識が偏りやすくなりがちなんですが、、、
本当は、
身体の中の状態や関節の位置などの情報を
【脳(神経系)は無意識の領域で吸い上げて=インプット】、
その情報をまとめて→判断して→最後に適切な指令=アウトプット
という流れになります。
身体を窮屈に使っていくトレーニングをしてみると、
例えば、
腰の3番目の骨を動かしたいのに、
そこに意識して動かしているつもりなのに他の骨しか動かせない
といったことがよくあります。
皆さん、最初は不思議がって悔しがるのですが、、、笑
それは脳(神経系)がその場所の情報をインプットできていない
極端に言うと、その場所の存在が脳の中に認識されていない
という事態になっているのです。
そこで、その場所を少し揺すって、その揺れた動きを感じてもらうと
今度は脳がその場所を動くものとインプットしてくれるので
次の瞬間にはちゃんと指令=アウトプットして動かせるようになるんですね。
そして、
その大前提にあるのが、【内臓=無意識の領域】の働きです。
内臓は何にも言わずに
食べもの、飲みものを消化・吸収して血液を作ってくれます。
そして使って汚れた血液はきれいに浄化してくれます。
この栄養の乗ったきれいな血液がそもそも筋肉を動かすエネルギーになります。
寝ている時には本来は、副交感神経=リラックスが優位になって、
内臓を中心に血液が巡って、身体中の修復と成長が行われます。
これによって内臓も血液も新しくきれいに維持できます。
寝ている間に無意識に行われているこのメンテナンスが、
意識的な活動や、疲れがなくやる気が出る身体の原動力になります。
私たちが意識的に行ったり、考えたりできる裡には
いつも無意識の領域で知らぬ間に行われている
膨大な”生きる”ための身体の機能やコントロールが行われています。
無意識の領域に耳を傾けながら、
身体の情報をインプット(感覚)しながら、
身体の改革に取り組むと身体はとてもよく反応してくれます。
無意識の領域が身体の質や元気を作る!!
そのためにも無意識の領域で行われている”生きる”ための膨大な働きに
少し敬意を持って、身体を使っていけたらいいですね。