『歳だからしょうがない…』
『どうせ老化現象だから…』
よく聞く言葉です。
血液検査でわかる高血圧やコレステロール、血糖値などの数値異常。
なってしまったら、現状を維持するのための選択肢は”お薬”と”運動”くらい。
改善に向けた選択肢や視点がとても少ないように感じます。
膝や腰などの関節部の炎症や変形も同じです。
変形してきたり、水が溜まってきたり。
歳だからしょうがない…
溜まる水はその都度抜いて、保護するように筋肉を付ける。
サポーターで固定して動きを制限する。
もっと悪くなったら人工関節を置換する手術を行う。
やはり改善に向けた選択肢や視点がとても少ないように感じます。
私が整体を通して実感してきたこと。
そもそも身体には『正常』にコントロールできる力が宿っている!!
ということ。
検査数値や関節の痛みなどが出たとします。
でもそうなる前までは身体が何も言わず【正常】にコントロールしてくれていたのです。
- ホメオスタシス…生きるために身体に必要な状態を常に一定にコントロールする力
- リモデリング…古くなったり、出来損なった細胞を新しい細胞に作り替える力
もともとそういう力が備わっていると信じられなくなっています。
私たちは最終的には代謝(回転)が止まって【生】を終えることになります。
でも、基本的には回転は穏やかに弱くなっていくものです。
脳神経などは歳と共にネットワークを更新し続けます。
徐々に【正常】にコントロールする力は弱くなりますが、
ホメオスタシスやリモデリングは生きている以上、更新され続けます。
私は”薬”がいけないとは思いません。
でも”お薬”に依存することがよくないと感じます。
身体が自分で解決できる力が本来は備わっているからです。
実は、この力が発動するように身体を100%主役にして考えるのが【整体】です。
例えば子供が学校の課題ができなくて、悩んでいたとします。
①親がやってあげる。
→手っ取り早いが、子供の力は発動しない。→【お薬に依存する】ことと同じ
②親が隣に立ってアドバイスをしてあげる。
→子供自身が気づくようにしむけることで、子供が自分の力を発動する。→【お薬を利用する】ことと同じ
③遠くから見守って全て自力でやらせる。
→子供の力が一番発動する。が、最後までできずに終わる可能性も…。→【お薬を完全に敵視する】ことと同じ
大事なことは、優先順位だと思います。
③→② できる限り自分でやらせ、駄目な場合は手を貸す・借りる。
基本的には①は無しです。
できる限り身体が”薬”に頼らずに力を発揮するためには
身体の力が発動するために必要な選択肢や視野をもっと増やすこと。
そして、年齢に応じた自分の身体の力に気づくこと。
『歳だからしょうがない…』とあきらめてしまうことも本人の考え方です。
それでもいいのかもしれません。
でもどうせ生かされているんです。
【老化】という言葉で身体の不調を片づけて、せっかくの身体の力に気がつかないのは寂しいと思います。
日常の生活自体が身体の力を引き出す、そんな身体のあり方を大切にしたい。
身体は生きている限り、代謝し、更新し続けています。