栄養や老廃物は物質なのでエネルギーをたくさん蓄えています。
これらは体液に溶かし込まれて身体の中を運ばれています。
【栄養や老廃物が身体の中に多くあると水分が必要になる】理由がここにあります。
栄養は環境から取り入れられて、老廃物になってこんどは環境に返します。
今の日本は好きなものをいくらでも食べられる環境ですし、1日3食、カロリー計算、個別の栄養素の重要性など身体に栄養を取り入れるための情報が多くあるので、栄養は過剰になりやすい環境です。
栄養が多く取り入れられれば、血液によって身体には多くの栄養が送られ、代謝や保存に回されます。
代謝に使われたものは役目を終えて老廃物になります。保存する場合にはより多くのエネルギーを蓄えられる脂肪という形でなされます。
栄養や老廃物は代謝の前後でその意味合いが変わるものの、エネルギー物質にかわりありません。
細胞に物質やエネルギーが多くなってくると、【均一になろうとする性格から細胞は周りから液体を奪って、物質やエネルギーの濃度を薄めよう】とします。
つまり細胞に栄養を運んできて、老廃物を運び出す体液の流れが滞ることも、そもそもの物質量が多いことも周りから水を引っ張ってきて濃度を薄める方向に向かうのです。
こうして細胞の中に水分を引っ張ってくることで細胞がむくむようになります。
また【物質は重力を受けて重さがあるので、体液がしっかり上に運び上げられないと足(下)に蓄積しやすく】なります。
この2つが足のむくみを誘発する物質的な特性です。
下肢の静脈には『弁』が付いています。
上のような状態が長く続いていると、体液の重みや、むくむことで新しく作り替えることが難しくなるので、『弁』が壊れたり機能が低下してしまうこともあります。
そうすると例えばこんな症状が出やすくなります。
足の血管が浮き出てみえる、
足の血管がこぶのように膨らむ
足がつる、むくむ、疲れやすい、皮膚の変色、痒み
足に熱感がある
ここまで、要素がでてくるとむくみの解消につながる道が見えてきます。
【血液・体液が循環する仕組みを見直す】
①身体全体から循環を変える→呼吸器・腸管の活性化を図 ②足からの体液の帰りを変える→足首の動きを健全化する
【物質の量をコントロールする】
①食べ物の量を減らす。特に身体を冷やす物質(冷たいもの・糖質・水分)を制限する ②老廃物の運び出しができるように体液の循環を改善していく
次回は、循環を変える自分でもできるエクササイズも含めて、むくみの解消につながる身体を考えます。