引き続き足のむくみを考えていきますが、今回は内臓から循環を考えてみます。
【血液・体液が循環する仕組みを見直す】
①身体全体から循環を変える→呼吸器・腸管の活性化を図る
②足からの体液の返りを変える→足首の動きを健全化する
【物質の量をコントロールする】
①食べ物の量を減らす。特に身体を冷やす物質(冷たいもの・糖質・水分)を制限する
②老廃物の運び出しができるように体液の循環を改善していく
身体全体の循環を考えた場合には、呼吸器・腸管の活動はとても重要です。
私の施術でも特に腹部の調整は大きなウエイト占めています。
食べ過ぎたとき、お腹が痛いとき、あなたの身体はどうなりますか?
お腹を抱えて丸くなりますよね。極端に言うと【うずくまって】しまうと思います。
内臓の動きが悪い時は、人は必ず【うずくまる】のです。
呼吸を行う肺は肋骨の中にあります。呼吸器がしっかり伸縮するには肋骨の骨と骨の間が伸び縮みできるように柔らかい必要があります。
【うずくまる】と肋骨は背骨が丸くなるのに呼応して、丸くなって硬くなってしまいます。
これでは肺の広がるスペースが大幅に制限されてしまいます。
内臓の動くスペースが制限されると、内臓の伸縮運動の幅が狭くなるために体液を巡らすポンプとしての作用は低下します。
食べ過ぎの他に【うずくまり】を引き起こしやすいもの
①手先の細かい動き・仕事→PCの作業、字を書く、お裁縫、お料理など。
手先はとても先生にコントロールするために脳の広い領域がこのために働くので、頭脳労働に近いとも言えます。手は前で使うので、とくに細かい作業では目を一緒に前に引き寄せて使うことになります。
②目を使う動き・作業→PCの作業、テレビ、ゲーム、本を読むなど。
私たち人の目は、顔の全面に付いていて、目を使うこと=意識が前に集中するということになります。人間は認知の大部分を目に頼っているため、全ての思考と結びついています。
③頭を使うこと→頭脳労働、PCの作業、妄想、物事を理屈で考えすぎるなど
人間らしさの象徴的なものです。特に上のような使い方は、自律神経を興奮させやすいので、副交感神経でコントロールされている内臓は働きが鈍りやすくなります。
【うずくまり】やすい要素がいかに生活に密着しているのか分かりますね。
ところで例えば呼吸器というのは、整体では様々なポイントを使って状態を観て、調整しています。
呼吸器に着目する処として知られているものをいくつか挙げてみます。
- 腰椎5番
仙骨の上にある背骨で、背骨の反りの大本を作る処です。腰椎の5番で身体が反ることができれば、【うずくまる】ことが出来なくなります。そんな大事な処です。
- 足首
前回、足首は触れましたが、血液の返りを作る処です。踵が使えると骨盤が安定して腰椎5番が反ることができます。腰椎5番と足首はとても連動性が高い処です。
- 胸椎2・3番
首の土台になっていて、腕とも繋がりが強い処です。肩こりや背中の違和感として出やすく硬くなりやすいです。神経的な反射で呼吸器と繋がりが強いと言われています。首の土台にもなっているので、ここの異常は寝違えを起こしやすくなります。
呼吸器に例を挙げてみましたが、【うずくまる】というような姿勢(カタチ)と身体の機能は一体なのがよくわかります。
エネルギー活動の方向性が身体のカタチを決めていると言えると思います。
呼吸器が働ける身体=全身の循環がよい身体=【うずくまらない】身体
ということです。
全身の循環を左右する呼吸器・腸管のポンプ作用を活性化する方法シンプルですが見えてきませんか?
特に腰椎5番、足首、胸椎の2・3番へのアプローチはむくみにとても効果が高いです。
まずは場所がどこにあるのか確認してみてください。
ここで身体の反りの原動力が生まれます。
身体の反る力=呼吸の力です。
次回は、呼吸器の働き・腰椎5番、胸椎の2・3番に効果の高い、簡単な運動をご紹介します。
足首に関してはコラム『循環を変えるー足首の動きを見直す』を見てみてください。